吉田 奉裕 Tomohiro Yoshida
役職 |
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経歴 |
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執筆・共著 | 使用貸借の法律と実務(一部執筆) |
所属 |
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性格 | 穏やか、真面目、よく笑う |
趣味 | 映画鑑賞、山登り、模型制作、料理 |
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私がALLY弁護士になろうと決めた
きっかけについて何も知らなかった学生時代
恥ずかしながら、私は成人まで、LGBTQ+に関する知識がないだけではなく、むしろ抵抗感を感じていました。当事者が周りにいる可能性も想定していませんでした。
そんな私の学生時代に、距離感の近い友人(以下、「A」と呼称します。)がいました。他の友人達は「Aはホモなんじゃないのか」と影で話していることもありましたが、私は彼らが冗談で言っていると思い、特に気にもしませんでした。
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Aとの再会、転機と反省
そのような状況で私は学校を卒業し、Aらとは別の進路にいくことになりましたが、しばらくして、Aが同性とデートをしているところを偶然目撃してしまいました。Aと目があったとき、私はとても気まずく思ったのを覚えています(なお、現在ではAからカミングアウトを受けております。)。
その後Aがきっかけで、私はLGBTQ+という分野に関心を持ちました。自分の知識がないせいでAに嫌な想いをさせたかもしれないという事実が悲しかったからです。幸い、世間の関心が少しずつ高まりつつあり、情報自体を得ることは可能でした。
そんな折り、私は公衆男子トイレにて、外見上女性としか認識できない方とすれ違いました。私はすれ違いざまに二度見をして思わず間違っていますよと声をかけそうになりました。少し考えれば、あの方はトランス当事者だったであろうことは容易に想像できます。にもかかわらず、私は、LGBTに関してある程度知識を有していたはずなのに、善意のつもりで相手が傷つくおそれのある発言をしようとしていました。私は猛省すると同時に、知識だけではこの問題は理解も解決もしないのだと考えるようになりました。
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その後の活動
そこで、セクシャリティをオープンにしている当事者の方の講演を受講したり、イベントに参加したり、とにかく当事者と会うこと、交流することを大切にしました。
そして、当事者の抱える問題は様々である一方で、世間の理解や法的支援が圧倒的に足りていないことを認識するに至りました。加えて、多くの弁護士はLGBTQ+という人権問題自体の認識はあっても、実際の被害に関しては余り認識できていないことも分かってきました。
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私の想いと使命
私は、不合理なことが嫌いで、差別はまさにその典型例です。LGBTQ+当事者の方は、自分らしく生きているだけで、周りから抵抗感や偏見に基づいて、いわれのない差別を受け続けています。そして当事者の多くは、それを仕方のないものとして、我慢や諦めているように見受けられます。私は、この状況がとても悲しく、また許しがたく思います。だからこそ、当事者の皆様のために自分ができることをしたいと思い、ALLY弁護士として気軽に相談できる場を用意することとしました。
私の使命は、法律相談でご相談者様に現時点で用意できる解決策を提案しつつ、弁護士という肩書でできる人権向上に向けた働きかけを行うことだと考えております。いつかこの問題が解決されるまで、私は自分にできる精一杯の支援と活動とに邁進する所存です。